青春という名~が復活!
明星食品は、2024年秋冬新商品発表会を7月26日に本社で開催。豊留昭浩社長は今期営業概況の説明とともに、9月23日発売「明星 青春という名のラーメン」をイチ押し商品に指名した。
2021年4月の社長就任から3年が経ち、22年8月に実施した〝全麺改良〟ならびに23年からの〝明星 五重塔戦略〟により、売上高は毎月前年を上回る好業績を続けている。今期第1四半期も「1ケタ台後半での増収が見込める」と手応えを語った豊留社長が重点を置くのは、「収益力」「独自性」「組織力」の強化だ。
今期も看板ブランドの「明星 チャルメラ」が好調で、3月に発売した「チャルメラ ちいかわラーメン しょうゆ味」が計画以上で推移。カップ麺の主力「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」も同様で、2月に発売した「関西風お好み焼ソース味」が関西エリアで躍進。さらには油そばナンバーワンブランド、発売23年のロングセラー「明星 ぶぶか油そば」が3月の品質リニューアルに加え、SNS効果でここに来て爆発的な売れ行き(前年同期比150%以上)を見せている。
そして、今秋イチ押し商品に指名したのが、縦型カップ麺の新ブランド「明星 青春という名のラーメン」(236円)。「胸さわぎでかミート しょうゆ味」「誘惑でかタマゴ チャンポン味」「純情でかポテト しおバター味」の3種類。レトロ感あるブランドが、湯戻し1分のノンフライ麺と大きな(でか)具材で進化を遂げる。
来年は昭和から数えて100年の節目、レトロ消費への注目度が高まることを予測し、1984年発売時に斉藤由貴のCMでも話題を呼んだブランドが新技術を伴って復活。新CMにも注目したい。豊留社長は今期最も力を入れているのが「独自性の強化」と語る。カップ麺市場で最も難しいとされる縦型ジャンルでのシェア獲得に向けて、自慢のマーケティング力で一角崩しなるか。
マーケティング戦略は「明星 五重塔戦略」を継続。木所敬雄執行役員マーケティング本部長は「今秋はさらに強化し、秋の陣に臨む」と意気込む。商品面では消費の5層全てにおいてラインアップを拡充する。その鍵を握る「次世代ユーザー」においては、α世代ファミリー、推し活消費、消齢化がポイント。中でも消齢化の先を徹底的に考え抜いて見えてきたキーワードが〝欲望〟だ。欲望から導き出された3つのキーワード「タイパ消費」「レトロ消費」「応援消費(イミ消費)」を含めたマーケティングに注目。各商品(8~9月発売分)については、それぞれのブランドマネージャーから説明が行われた。なお、商品詳細については本紙・WEB商品掲載面で順次取り上げていく。
WEB先行記事