「牛乳月間」全国各地で一斉清掃を初開催
6月は「牛乳月間」。
乳業メーカーや酪農関連団体など多くの関係者が、地域や購入者への日頃の感謝の気持ちとして社会貢献活動を行っている。最も多いのは清掃活動で、同月が環境月間であるのも関係しているようだ。事情により他月に実施している企業・団体もある。
一般社団法人日本乳業協会では今年、会員企業・団体が個々に行ってきた清掃活動を牛乳月間事業として取り組むべく「全国一斉清掃」を呼び掛け、これを実現。
6月1~30日までの間に、乳業関係者など40会員が31都道府県にある約120の事業所・工場などが周辺清掃を実施する予定で、参加者は約2000人となる見込み。
全国一斉清掃による参加者は、前面に「3-A-Day」と描かれた日本乳業協会提供の黄緑色ビブスを着用している。
■森永乳業では地域清掃に初参加
事前に参加表明している約200事業者(事業所・工場等)のうち最も多いのが森永乳業。グループ企業を合わせると47事業所となり、6月中での参加者は約1000人が予定されている。
JR田町駅前にある森永乳業の本社では、牛乳月間の初日であり「牛乳の日」でもある6月1日に実施した。
午前10時にスタートし、駅周辺を含めた広範囲での清掃活動が行われた。
一見きれいに見えるビジネス街だが、植栽の中や隠れたところに空き缶やたばこの吸い殻などが多く落ちており、それらを1つずつ丁寧に探しては手で拾っていく。
開始からわずか30分で大きなゴミ袋の山ができた。
企画したサステナビリティ推進部によると、今回参加したのは幅広い部署からの有志社員74人。
同部が各部署に声掛けしたところ、比較的若い社員が中心で「自発的に集まったボランティア」であるという。中には部長・課長が率先して手を挙げたことで課員もそれならば…という部署もあったそうだ。いずれにしても想定外の多さで「驚いたが大変喜ばしいこと」と、積極的な社員が多いことが判明し企画立案者は誇らしげであった。
これまで本社では、地域清掃に参加したという公式記録はないそうだ。
今回初めて参加するきっかけの1つとなったのが、今春策定した「サステナビリティ中長期計画2030」の存在。持続可能な社会の実現および社会課題解決に向けた具体的な7つのアクション「地域コミュニティとの共生」「環境配慮と資源循環」などが盛り込まれたものだ。
参加した社員からは、「社会活動に参加できてよかった」「目に見える形で人の役に立てるのはうれしい」「サステナブル活動って何をしていいのか分からなかったけど、こうした機会が身近にあると参加しやすい」とした声が多く聞かれた。
同社は2年後の2024年春、本社を汐留シティセンター(東京都港区東新橋)に移転する予定。現在本社のある「森永プラザビル」建て替え計画のためではあるが、牛乳月間における「全国一斉清掃活動」は移転後も含めて今後も参加する意向にある。
一般社団法人日本乳業協会「全国一斉清掃活動」紹介ページ
https://www.nyukyou.jp/effort/sdgs/20220518.html
「森永乳業」公式サイト
https://www.morinagamilk.co.jp/
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