THE FOOD WEEKLY

展示会 関西トピックス

総合展示会で〝新しい販促″に本腰/加藤産業グループ

投稿日:2025年3月17日

欧米小売業の課題や傾向など伝える

多様な企画提案でにぎわう

加藤産業は3月12~14日の3日間、神戸国際展示場で129回目となる「2025春季 加藤産業グループ総合食品展示会」を開催。今回も〝流通を最適ソリューション″をテーマに掲げる同展示会には436社(常温181、低温107、酒類114、菓子34)が出展。得意先来場者は全国から約4700人を見込んでいる。

今回も提案力を強化

新商品中心の展示会とは差別化された、総合展示会ならではの情報発信に取組んでおり、今回は同社の提案力がひと際、目立つ展示会となった。
売り方の〝味変″を促す4種類の提案を紹介。①顧客購買データで精度を高める(購買データを活用し実需用に即した売り場作り)②日雑クロス提案(大掛かりな販促ではなく今ある売場に少し手を加えた提案)③新しい販促のカタチ(スマホを活用したチラシとデジタルの融合など3種を提案)④売場提案事例の紹介(同社が社内で行う提案型営業成果発表コンクールの中から選出)を実施、説得力・見ごたえのある企画内容となっている。

新たに「KATO PRESS」として同社スタッフによる世界の最新情報も紹介。今回は欧米の小売業が直面する課題や傾向などを伝えた。セルフレジ普及の一方で万引きが急増したり、車に乗ったまま買い物ができるカーブサイドピックアップなど興味深いコンテンツを発信。また、加藤産業×ケイ低温フーズ、ヤタニ酒販×カトー菓子などグループ力を提案する「加藤産業グループ合同企画提案コーナー」も新設。NBメーカーの魅力を伝える「体験コーナー」も新たに展開。キユーピーの「まぜマヨ」手作り体験や日清食品の「完全メシ」を通じた完全栄養食の理解を深める体験、J-オイルミルズのスマートグリーンパック(紙パックオイル)の購入から調理、再利用までの利便性を実感できる内容に。このほか「地域元気&こだわりメーカーコーナー」では45社が出展し各商品の魅力を訴求。
グループではケイ低温フーズがクロスMDや地元の和日配やスイーツ提案を強化。ヤタニ酒販・三陽物産は日本酒の炭酸割「サケハイ」の紹介やPBワインを提案。カトー菓子・植嶋は33社29コマを集合陳列。「Kanpy」コーナーでは好評の中川千佳子さんによる「手造りジャム」シリーズを使った「カンピーライブキッチン」を開催、〝幸せな贅沢時間″に最適なメニューを実演。またリニューアルしたジャム・スプレッドの魅力紹介やカンピー新商品各種の試食を通して訴求。カンピージャムはリニューアル以降も順調に売れ行きを伸ばしているという。

●1~3月は厳しい環境も常温品順調

中村専務

12日の説明会で中村考直専務は、今展示会ではグループの連携提案とデジタルとの融合を注力点にあげた。同社展示会ではグループ各社が共通のテーマに沿って提案する企画は初めてという。また新販促についてはデジタル販促が、各小売店舗で散見されるものの、今のところ目立った成功事例は少ないことから「価格で表現しきれない商品の魅力を、デジタルを絡めた販促で訴求したい」と話した。今後も総合展示会での販促提案はウエートアップする方針。

今年の1~3月までの販売状況は野菜やコメ高騰による苦戦のほか、飲料などのケース販売も売れ行きが鈍っているという。一方でコメの販売が不振でもふりかけ類は売れ行きを伸ばし、またコメ代替需要でパスタやパン類の売れ行きも高まっておりオリジナルのジャム製品も好調に推移。同社単体の売上は前年・計画比ともクリアして推移している。

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