ライフコーポレーションは10月16日、「ライフ高井田店」(東大阪市高井田)をリニューアルオープンした。1996年に同社の東大阪市内1号店としてオープン。1㎞圏内に食品スーパーが7店舗出店している激戦区であり、11月にはオーケーが関西1号店の出店を予定している。また店舗の老朽化や商圏変化への対応が不十分として、大幅改装を実施したもの。
改装にあたり顧客の特性を9つに分類し購買傾向を分析。その結果、同店では「簡便」「即食」「素材手作り」「買い回り」を重視している客が多いことが判明した。強みである惣菜・ベーカリーを隣接させた「即食ゾーン」を新設し出来たて、焼きたて感が感じられる売場に変更。さらに今まで以上の買い得感が感じられる価格設定やPBなどオリジナル商品の強化に注力する。
20~40歳代の若いファミリー層、さらに店舗から徒歩約10分の大阪メトロ中央線・高井田駅、JRおおさか東線・高井田中央駅周辺には若い単身者が増加しており、こうした層の需要確保に乗り出す。競合も多いが自社店舗も3㎞圏に9店舗展開しており、連携して顧客囲い込みを行う。
そのために強化カテゴリーの売り場を拡大。ベーカリーは1.7倍、加工食品は1.3倍、冷凍食品1.4倍、ビオラルコーナーは3.3倍に。人気の冷食は300品目から600品目と倍増。ライフでしか買えないPBは1500種類を用意、中でもビオラルの品目数は2.5倍に拡大した。
惣菜では有明産海苔、淡路島の藻塩、こだわり具材を使用したおにぎり「ふくらくむすび」やお好み焼など店内調理の鉄板焼きメニューを強化。ベーカリー「小麦の郷」からは店内の専用窯で焼き上げたナポリピッツァ、具材たっぷりのサンドイッチなどを展開。この惣菜・ベーカリーの売り場に相対する形で冷凍惣菜、冷凍パンを展開。惣菜・ベーカリーを出来たて、冷凍で販売することで「時短」商品を充実させた。生鮮売場はこれまで場所を取りすぎていた反省があり、質を高めつつ売場規模としては縮小。一方で冷凍肉は素材から惣菜系までバラエティ豊かにそろえた。農産売場のカットフルーツは店内でカットして鮮度感をアップ。店内カットは高井田店のみの取組み。
ビオラルコーナーでは素材や成分にこだわったプロテインパウダーを新規導入。若者需要の取り込みを改装のポイントとしているが、一方でシニア層の需要も根強く、フレイル予防などに向けた実験展開を行う。
地元商品の強化の一環で東大阪市の洋菓子メーカー「enfant(アンファン)」のプチシューなど12品を品ぞろえ。このアンファンと近畿大学が産学連携で開発した「贅沢ラム酒の夜のシュークリーム」を、同店のリニューアルを記念して期間・数量限定で先行発売。アルコール分6.1%のラム酒のジュレとカスタードクリームをシュー生地で包んだ大人向けのシュークリーム。
価格提案の強化については、様々な価格の打ち出しを行ってきた中で、最強パターンを導入、「スペシャルプライス」として展開。加工食品の売り場を広げたのは、売り込み商品の安さをしっかり伝えるためでもある。1~2カ月の期間で品ぞろえを入れ替えながら、顧客の需要把握を進める。
2階ではライフオリジナルの新しいファッションブランド「LIFE BASIC(ライフベーシック)」を導入したほか、ペットフードやヘアケア用品、シニア向け紙おむつなどを拡大した。
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