やきそばを語り尽くす
昨年「お好み焼き」をテーマにした鉄板会議が、今年は「やきそば」をテーマにゴングを鳴らした。〝食文化100年継承〟「鉄板会議2023」が、10月19日大阪・難波千日前のYES THEATERで115人のコナモンファンが集結し開催された。
冒頭、鉄板会議実行委で(一社)日本コナモン協会の熊谷真菜会長は「食べるとなくなる無形文化財である食文化を、記録して後世に伝えましょう」と挨拶。続いて、文化功労者・石毛直道氏、文化庁の高橋一成参事官が登壇した。
オタフクソース執行役員マーケティング部の佐々木健一郎部長は、ウスターソース類の売上構成比を研究。お好み焼きソースが30%でトップに対し、焼そばソースは8%の5位と低迷。また関東甲信越ではソース付き焼そば麺を買う人が95%、ソースの付かない単包麺が5%。対する近畿ではソース付き麺が54%、単包麺が40%と、近畿では別途ソースを買い求める消費者が多いというデータを公開した。
座談会では、日清製粉営業本部営業企画部の上原岳夫部長ら6人がパネリストで登壇。生麺、蒸し麺、茹で麺などの特徴や食感を議論。また全国に約100カ所あるご当地焼そばの特徴にも言及。白熱した意見交換の末、上原部長の「鉄板だけに〝炒め分け〟(痛み分け)」で幕を閉じた。
会議の締めには、全国18都道府県の14カ所のエリア会議を経て、選定やきそばを発表。北海道のあんかけ焼そば、宮城の石巻市の焼そば、新潟のイタリアン、東京の浅草の焼そば、京都のべた焼、大阪の焼そば定食、北九州市の焼うどん、沖縄のソーミンチャンプルーなど13点のやきそばが選定された。
最後に、熊谷会長、上原部長、佐々木部長が〝やきそば総合研究所〟の発足を発表。やきそばの価値向上を探求していく。
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