イオンスタイル西陣小町
イオンリテールは3月10日、「イオンスタイル西陣小町」(京都市上京区)をオープン。グループでGMSを担当する同社が、300坪規模の単独SM店のイオンスタイルを展開するのは近畿では初めてとなる。
京都市内は、まちづくり条例により大型出店が難しく、また近年は大型物件が確保しづらい状況。こうした環境下での成長戦略として、食品SMの展開を進める。これまで首都圏で取り組んできた実験小型店の近畿1号店で、当面は京都で1㎞商圏・売り場300坪をモデルに同タイプの出店を予定している。
同店舗が立地する京都市の北西部は、国の伝統的な工芸品・西陣織の産地。織物工房や町屋などが散見される情緒あふれる地域で大学も多い。半径500m圏内は、60歳代以上と20歳代以上が多く、1㎞圏では1.5万世帯、3.6万人程度が居住し約7割が1~2人世帯。「食と健康の京町コンビネーションストア」をストアコンセプトに、生鮮、時短・簡便、健康を切り口として〝町の冷蔵庫〟を目指す。
訴求するのは売り上げの半分を占める、デリカを含めた生鮮品。農産は京都市中央卸売市場や近郊の生産者が育てた京の伝統野菜・果実をそろえた。水産は舞鶴漁港を中心に仕入れた鮮魚を、対面で販売。要望に合わせた調理を行う。精肉はイオンならではの商品として、トップバリュのタスマニアビーフや「匠和牛」を提供する。
健康提案としては、植物性タンパク質を中心に、さまざまな植物性原料に置き換えたトップバリュ「ベジティブ」シリーズを展開。大豆ミートやひよこ豆と玄米で作ったスパゲティなどをそろえている。また、ベーカリーでは、店内で焼き上げる「ディバックオーブン」を導入。一度に少量ずつ多品種のパンを短時間で焼き上げ、40種類程度を展開。
地元商材の扱いも積極的。西利の漬物をそろえるほか、京都創業の名店・バイカルの地元ブランド卵を使ったスイーツ(スフリンなど)は、京都滋賀地区のイオン、イオンスタイル限定品。また、小川珈琲、三喜屋珈琲、ワールドコーヒーなど、12社が共同開発した「KYOTO Coffee」は、各社が焙煎したコーヒーを提供。なお、京都府で展開するご当地カードはデザインを刷新。「京から広げるエコのWAON」として展開する。
【店舗概要】所在地/京都市上京区五辻大宮西入五辻町61-1▽店長/新納達郎▽従業員数/社員6人、パート・アルバイト111人▽規模/敷地1591㎡、売り場906㎡▽駐輪台数/76台(駐車場なし)▽営業時間/8時30分~22時(年中無休)
WEB先行記事