東農大・前橋教授ら専門家が解説
酢酸菌の健康作用に注目した情報発信を行う「酢酸菌ライフ」(協賛企業:キユーピー、庄分酢、カネショウ)は11月26日、東京・渋谷のキユーピーホールで「花粉症対策にみる『酢酸菌』の可能性」をテーマにメディアセミナーを開催。お酢作りに欠かせない「酢酸菌」が、花粉症対策に有効性を示した最新の研究成果などを紹介した。
東京農業大学応用生物科学部醸造科学科の前橋健二教授は、「お酢づくりに重要な『酢酸菌』について」と題し講演。酢酸菌は発酵菌の中でも、細胞壁の構造で乳酸菌や納豆菌とは異なる「グラム陰性菌」に属し、特有成分である「LSP(リポ多糖類)」は免疫細胞(マクロファージ)を活性する。さらに酢酸菌を含む食材にはバルサミコ酢や黒酢、香酢等のほか、伝統的な製法で酢酸菌を残したにごり酢がある。乳酸菌や納豆菌に加え、酢酸菌を含めた多様な菌を摂取することが重要と解説した。
また、石原新菜イシハラクリニック副院長は、体内に侵入した花粉を異物と認識する免疫システムのエラーにより、過剰なヒスタミンが放出され、アレルギーを発症する花粉症のメカニズムを説明。酢酸菌には、アレルギーを感知する免疫スイッチ「TLR4」を押すことでき、免疫バランスを整え、免疫の誤作動や過剰反応を抑制することでアレルギー症状を抑え、花粉症を軽減する可能性を示唆した。また、目安として、にごり酢を1日大さじ1杯程度摂取することが効果的との見解を示した。
会場では管理栄養士の望月理恵子氏監修の「酢酸菌を摂ろう!花粉症対策レシピ」として、4種類のメニューも紹介された。
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