今年は〝おつまみ〟提案
UCCジャパン
サステナビリティ経営推進本部
EC推進室 小坂朋代課長
【YOINED(ヨインド)】
コーヒー豆を丸ごと使い、昨年〝飲まない〟コーヒーとして話題を呼んだUCC上島珈琲の「YOINED(ヨインド)」。11月1日から再販され、今年は装いも新たに「おつまみコーヒー」を提案しており、UCCジャパンの小坂氏は「コーヒーの新境地を開きたい」と並々ならぬ思いを語ってくれた。
―開発背景について。
UCCは、コーヒー豆の魅力を余すことなく伝えたいと研究を続けているが、中でも強い思いがあるのが〝香り〟。焙煎豆を挽いた直後から失われる香りを保持し、長持ちさせることが長年の課題だった。
研究を進めるうち、焙煎豆を抽出せず丸ごと凍結粉砕する製法に辿りつき、カカオ豆からチョコレートを作る工程をヒントに、微粉砕豆とコーヒーオイルを油脂でコーティングすることに成功。一連の工程・技術で特許も取得し、20年以上の開発期間を経て飲む以上にコーヒーを感じる〝究極の香り〟を追求した「YOINED」が誕生した。
昨年は、コーヒー好きの方々を中心に「見た目はチョコなのに、コーヒーの香りがすごい」と驚きの声を多くいただき、ECでは初回入荷分が5日で完売するほどの反響を得た。
―おつまみ提案とは。
今年2年目を迎え、改めて「YOINED」の価値である「口から鼻に抜けるコーヒーの鮮烈な香りと余韻」をいかに伝え、共感してもらえるかを考えたとき、消費者とのディスカッションで「お酒と一緒に楽しみたい」という声をいただいた。社内でも協議を重ね、お酒の余韻と「YOINED」の余韻の親和性の高さを実感し、今年は「おつまみコーヒー」をコンセプトにプロモーションを展開するに至った。
コーヒー豆配合量40%の「CRAZY BLACK」は、ラム酒やスパイス系焼酎。15%の「MELLOW BROWN」は、日本酒や赤ワインとのマリアージュがおすすめで、自宅でゆっくりくつろぎながら楽しむのにぴったり。パッケージも、お酒のボトルと持ち運び、一緒に置ける縦長のデザインを採用し、好感触をつかんでいる。
原材料のコーヒー豆も変え、数十種類試食した中から強い酸味とコクが特長のタンザニア産キリマンジァロ最高等級AAを使用する。タンザニアは、UCCの環境活動、原料調達における戦略的生産国の一つ。原材料として使用するのは偶然だが嬉しい驚きを感じる。
また今年は、ECと昨年も展開した直営業態に加えて、上島珈琲店でも取り扱い販路を拡大。昨年を上回る量を用意し、コーヒーが好きな方から初心者まで幅広い方の手元に届くと期待する。
―今後の取り組みは。
見た目はチョコだが、「YOINED」はれっきとしたコーヒーだということを、ECや実店舗を通して伝え、レギュラー、インスタントのように〝飲まない〟コーヒーという全く新しいジャンルを築きたい。シーンもバーでの提供や飛行機の機内食、抽出する手間が要らないのでキャンプにもチャンスがある。ビジネス、バレンタインなどのギフト需要も狙う。
長年のコーヒー研究の英知が結集した商品であり、是非多くの方にUCCの「モノづくりの情熱」を感じて欲しい。
UCC公式オンラインストア
https://store.ucc.co.jp/item/SET2310001.html