新商品1700品目が一堂に
カンピーはオリジナル商品を強化
加藤産業は1月18～19日、神戸国際展示場で第49回2024春＆夏の新製品発表会を開催。586社（常温・菓子378、チルド日配冷凍73、酒類135）が出展、6600品目（5100、1000、500）を出品。うち新製品は1700品目（1200、400、100）で、得意先は２日間合計で4200人が来場した模様。
「Kanpy」コーナーでは昨春から展開開始した「カンピーザ・プレミアム」を大々的に訴求。旧グリーンウッドブランドからシフトした商品やプレミアム初の乾麺商品「北海道産原料十割そば」を含めプレミアム品を面で展開。ジャム・スプレッドや餡、フルーツ缶、調味料など9種類の切り口で新製品を中心に試食を実施。またペズロ、ムッティ、ベルトーリコーナーではムッティ社のシェフが来日、ペズロスパゲティの試食を行った。
企画提案では今年のＧＷが大型連休にならないことに着目。年間を通して出かける傾向と予想し、ＢＢＱなど近場へのお出かけ需要に向けた「ソト（お出かけ）提案」としてキャンプ飯などを提案。一方で家族がそろうことからホットプレートや大皿メニューに人気が集まるとした「ナカ（内食）提案」も紹介した。さらにスポーツイベントも多数予定されるため、自宅での観戦に好適なワンハンドフード、ホットプレート、おつまみ関連を充実。海外開催のイベントでの時差や観戦疲れを視野に、眠気対策関連商品もそろえた。
会場各所にサイネージを設置、KATO VIRTUAL EXPO（ＫＶＥ）による自社・ＮＢ商品情報やＰＲ動画などを放映。「ディスカバリーニッポン」コーナーでは出展社数が過去最多に。各地のこだわりメーカー64社と支店が推奨する取組みメーカー28社を紹介。ここ5年ほど、各支店が発掘した地域商品を、全国で販売する取組みを続けており、同社地域メーカー商品の売上は2桁伸長を続けている。ＫＳＢメーカーコラボ企画ではアヲハタ、オタフクソース、カゴメ、キーコーヒー、Ｊ―オイルミルズ、日本食研、ニップン、ヤマモリの各社がメニュー提案を実施。「レタスクラブ」連動コーナーではTokyo Tea Trading、日清オイリオグループ、Qvouによる売場事例コンテストを開催。前回の展示会から注力する菓子は40社が約300品目（うち新製品30品目）を出品。菓子事業は今後も強化ポイント。市場は大手4社で2千億円規模だが、地域の菓子卸と事業連合を作り拡大することや、各支店で菓子の帳合確保も視野に取り組む。
酒類はヤタニ酒販や三陽物産のＰＢ商品や大阪もん酒提案コーナーを展開。低温品は〝手間抜き〟商品を紹介したほか、「おやき」「ベーカリー」「温度帯変更商品」をそろえた。
中村専務
新商品のトレンドは①ザクザク、もちもちなど食感を楽しむもの②優しくまろやかな味わいのマイルド系商品③素材の持つうま味の重なり合いで深い味わいを醸す商品が多いと分析。同社ではこのトレンド分析とカンピー ザ・プレミアムの展開強化を攻めのポイントに挙げた。特にプレミアム商品は、なぜ店頭に置くべきかを小売側にしっかり伝え、バンドル販売に再注力することで買い上げ点数の向上を図る。
第1四半期決算は2月13日に開示予定だが、グループ合計で予算の達成を見込む。ただ、順調とはいえ伸び率は鈍化傾向として取締役・中村考直専務執行役員は「値上げの影響も一巡し、第2四半期から流れが変わるだろう」と懸念を示した。
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