ボトル再生事業にも着手
キユーピーは秋の新商品・リニューアル品として、マヨネーズ・ドレッシングおよびパスタソースの計13品を8月17日と9月4日に発売。
今季注目の商品は、野菜をおかずに変える新シリーズ「キユーピー 野菜がうまい! 醤油胡麻だれ ごま油仕立て」「同ねぎ塩ガーリックだれ 鶏がらだし仕立て」(各300ml、399円)の2品と、リニューアルした「キユーピー テイスティドレッシング 黒酢たまねぎ」(210ml、336円)。8月3日に都内で開催された新商品9社合同発表会では、家庭用本部調味料部ドレッシングチームの廣田裕樹氏が商品特性や訴求ポイントについて紹介した。
「野菜がうまい!」たれシリーズは、野菜料理に関するニーズに応えた商品。目指したのは「思わずおかわりしたくなる野菜料理」が簡単に作れる万能タイプの調味料で、子どもが嫌う酸味を抑えつつうま味とコクを両立。単品野菜でのサラダや温野菜はもちろんのこと、一緒に食べる肉・魚・麺類にも合う味わいで、おかずからおつまみまで、かけるだけで幅広い料理が完成する。味が濃すぎずたっぷり使いできるのも特長であるため、商品名をドレッシングやソースではなく「あえて〝たれ〟にした」と廣田氏。
「素材の組み合わせによる奥深い味わいで、かけるだけでごちそうになる」がコンセプトのテイスティドレッシングは、今年で発売30周年。「黒酢たまねぎ」は同シリーズ売上トップの主力商品で、独自原料である大麦黒酢の芳醇な味わいとたまねぎの甘みが特長。今回のリニューアルでは、調理感を出す新製法「―黒酢に深み―芳醇重ね製法」を採用してたまねぎを倍増したことで、芳醇なコクと具材感も大幅に向上。なお既報の通り同シリーズには、国内調味料で初となる100%再生プラスチック(PET樹脂)をボトルに採用するとともに全7品のデザインも刷新した。
また同発表会では、使用済みのドレッシングボトルを回収して100%再生プラスチックに再資源化する環境事業に着手したことを明らかにした。現在は自社従業員のみ対象の検証段階で「クリアすべき課題が多い」としているが、将来的には業界を挙げて取り組む協同事業に発展させたい考え。
さらに同社ではSDGsも背景に、新たな選択肢を新商品で提案する。通信販売・共同購入・百貨店や一部の小売店でのみ販売する限定商品「キユーピー 平飼い卵マヨネーズ」(250g、780円)は、農林水産省が普及に努めている「アニマルウェルフェアの考え方に対応した採卵鶏の飼養管理指針」に即して飼養された「ゲージフリー飼養鶏(平飼い鶏)」の卵黄を使用。商品選択時にサステナビリティを重視するニーズに応えた。
2023年9月4日付