佐藤可士和がプロデュース
くら寿司は初のZ世代向け店舗「くら寿司 原宿店」を東京都内に12月9日オープン。Z世代はSNSや動画による情報発信を駆使する11~25歳を指し、同店では若者に人気のSNS映えやスイーツの打ち出しを強めた。若者が集う街・原宿に通常店の2倍の面積(212坪)を誇る巨大店舗を堂々展開する。
クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏がプロデュースし、世界一映える寿司屋を標榜。「寿司×スイーツ」をコンセプトに同店限定本格クレープを提供する。スイーツ屋台を設け、初導入の自動クレープ焼き機で世界初の2色2層の生地を目の前で焼き上げる。メニューはチョコレートナッツ280円、いちごWクリーム380円など。さらに寿司と融合したsushiクレープも登場。揚げシャリと具材をクレープで巻き、外はもっちり中はシャリシャリの新食感。イベリコ豚カルビ、ツナサラダを提供する。各380円。
店内も映えまくる。色鮮やかなカラフル提灯ウォールやクロムメッキを使った近未来的なスイーツ屋台、障子を閉めれば個室になるボックスシート、スカイツリーなどの眺望が楽しめるテラス席、街並みを見ながら食事できるスタンド席など自撮りには最適だ。
12月8日には発表会を開催し、芸人のパンサーやタレントの山之内すずがクレープの新メニューなどを提案した。
【店舗概要】住所/東京都渋谷区神宮前4-31-10YMスクウェア原宿 4階▽営業時間/11~23時▽座席数/245席。
既存店でもスイーツで若年層の集客狙う
同日「第27期事業戦略発表会」を開催し、田中信取締役副社長が説明した。同社の26期(21年10月期)決算は、コロナ禍ながら売上高は過去最高の1476億円を達成。国内も過去最高となり、セルフ案内・会計など非接触の取り組みや抗菌寿司カバーなどで安心安全を担保したほか、持ち帰りや鬼滅の刃コラボなどが支持された。
今後の戦略としてZ世代深耕による新規ユーザー獲得を挙げた。原宿店開店に加え、既存店でもスイーツに注力し若年層を集客する。国内の出店は都心駅前を拡大。高品質商品でリベンジ消費に対応する考えも示した。
水産物の安定供給も重要課題であり、AIを活用しスマート漁業を目指す新会社KURAおさかなファームを11月に設立。12月9日から自社養殖のオーガニックはまちを出荷し、すしネタとしての提供だけでなく卸売りも行う。海外はアメリカと台湾を軸に出店し、75店舗から23年中に100店舗体制を目指す。
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