週末需要の滞在型店舗としてテラスも充実
阪急オアシスは、「阪急オアシス キセラ川西店」(兵庫県川西市)を8月2日にオープン。オープン前日、報道陣に公開された。
兵庫県南東部・川西エリア再開発事業の一環で、自社開発によるNSC「オアシスタウンキセラ川西」(同業態としては伊丹鴻池に次ぐ2店舗目)の核テナントとして出店。1km圏内の居住人口は2.15万人程度で30~40歳代が約3割、70~80歳代が2割強。店舗北西には団塊世代・高齢者が多く、南東には20~40歳代が4割を超える。付加価値と価格の両方の提案が求められる完全な二極化市場となる。
商業施設としては敷地3.1万㎡、地上3階建てのオープンモールタイプで、ファッション、100円ショップ、家電量販店や雑貨、カフェ・温浴施設等の他、H2O保育園や医療モール等を設け、足元・広域の多様なニーズに対応する。
阪急オアシスキセラ川西店は、「ゆっくり選べる」「過ごす・楽しむ」等をコンセプトとした、郊外の週末需要が高い滞在型店舗。このため店舗横にはバーベキューが楽しめる「ガーデンテラス」(バーベキューセット貸出し)を設置。テラスから店内に続く「ガーデンカフェ」ではカフェメニューに加え、モーニング、ランチメニューも提供する。また周辺施設ではコンサート等のイベントが多く行われることからイベント前の夕食需要にも対応。テラス・カフェ、カフェ横のレストスペース(全150席)は料理教室等が行えるキッチンスタジオ機能も備える。(下に続く)
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品揃えはデリカ強化の一方で、生鮮需要が高く産直の農産品を展開。競合に負けない価格提案を強める一方で「サラダバー」の導入や小容量品も揃える。水産はマグロに特化した鮨や造りを強化。塩干品は原料・製法にこだわった商材を冷凍で提供、買い置き出来る利便性を提案。畜産はヘルシーミートの「ラム」「鴨肉」をコーナー化。ミートデリではロテサリー仕上げのローストチキンやビーフを展開する。
デリカでは既存店で好調なキッチン&マーケットの商品をコーナー化。唐揚げや鉄板焼商材は専門店をイメージし見せ方にもひと工夫。健康提案の「からだ想い」は従来の低糖質に加え、たんぱく質源も取り入れたメニューを新提案。ベーカリーは100円パンの中身を改善し、一方でNBの協力を得て上質パンにも注力する。
ドライ・日配はシニア向けのヘルス&ビューティー商材においてこれまで糖質オフや低カロリーが主流だったが、たんぱく質や食物繊維など〝補う〟健康提案を強化。ドライでは通販で人気の大人用粉ミルクなども新たに導入した。日配も同様の健康提案を図る一方で冷食を強化。素材にこだわった冷凍おかずや、人気の「モチクリームアイス」も積極展開。
当地は特に500m圏内で価格訴求が強い。EDLPを展開しつつ「厳選特価」(チラシ価格で1カ月程度展開)等の価格提案も余儀なくされる環境。これをカバーする付加価値提案に注目。
【店舗概要】所在地/兵庫県川西市火打1-16-6▽売場面積/2080㎡▽年商計画/25億円(初日売上目標1800万円、投資10.59億円)▽店長/小田靖之▽従業員数/社員25人、パート・アルバイト149人▽売上構成比(%)/ドライ21(SKU食品4016、酒類1116、菓子1910、雑貨1630)、日配21.2(2816)、農産18(580)、水産12(275)、畜産16(249)、デリカ7.4(240)、ベーカリー3(65)※SKU計1万2897
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