まずは海、自販機横での活動を開始
世界的なプラスチックごみ問題への関心が高まる中、全国清涼飲料連合会(以下:全清飲)は昨年11月に「清涼飲料業界プラスチック資源循環宣言」を発表。2030年度までにPETボトルの100%有効利用を目標に、短・中・長期でさまざまな活動に取り組む。中田雅史専務理事は4月24日の会見で、初年度となる19年度の活動を説明した。
まずは海でのプラスチックごみゼロを目指し、5~6月に「清涼飲料業界クリーンアクション2019~みんなで海ごみゼロを目指して~」を展開する。環境省と日本財団が取り組む「海ごみゼロウィーク」(5月30日ごみゼロの日、6月5日世界環境デー、8日世界海洋デー)への参画。6月1日のNPO法人海さくらと日本財団主催「海岸美化活動(ビーチクリーン)」(神奈川県江の島)には清涼飲料業界各社、全清飲の役員、職員約100人が参加する。
「清涼飲料業界クリーンアクション2019」は年間を通じた活動で、清涼飲料業界が一致団結し、会員企業の工場や事業所等で地域と密接につながった美化活動を継続的に実施する。
また自販機横の自販機専用空容器リサイクルボックスに、50万枚の消費者啓発ステッカーを貼付する。昨年12月都内で自販機専用空容器リサイクルボックスの中身を調べたところ、PETボトル、缶、びんが69%、異物も31%混入していた。異物ではたばこの吸い殻やライター、空の弁当容器、カフェチェーンの持ち帰り用カップもあり、サイズが大きいものは投入口をふさいでしまうこともあった。
異物により「再商品化の品質劣化」だけでなく、本来入るべきPETボトルや缶、びんが入らないことがあり、結果として空容器の散乱となる場合がある。
中田専務は「自販機専用空容器リサイクルボックスはゴミ箱ではない」と強調。今後啓発ステッカーを貼付することで、消費者に空容器のリサイクルに向けた取り組みの一環だということの理解促進を図る。
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