THE FOOD WEEKLY

TOP NEWS

上半期順調に折り返す/三菱食品

投稿日:2018年11月12日

全体最適化へ製配販協業を

三菱食品は2019年3月期第2四半期決算を11月2日発表した。純利益を除き増収増益の好決算。同日都内で会見した森山透社長=写真=は「経営方針2020」の実行状況についてコメント。今期は成果獲得の追求を掲げ、上期も順調に推移。「いよいよ下期が本番」と気を引き締めた。

第2四半期業績は売上高1兆3181億9000万円(前年同期比105.1%)、営業利益72億8700万円(104.8%)、経常利益82億7100万円(106.2%)、四半期純利益54億5800万円(98.2%)。売上高はCVS等を中心に総じて堅調に推移。営業・経常利益は増収に伴う売上総利益の増加などが寄与した。純利益の減少は前期に計上した特別利益の反動減。また特別損失として物流センターに係る減損損失や、北海道胆振東部地震等の災害関連費用から5億円を計上した。

設備投資は新設物流センター9カ所を含む50億円、償却額及び支払リース料27億円を計上。システム開発では基幹システム「MILAI」構築に係る投資や物流センター運用システムの開発等で18億円、償却額及び支払リース料を11億円計上。さらに事業投資7億円を含めた総投資額は75億円、償却額及び支払リース料は38億円。

品種別売上高は前年に続き全ての項目で増収。特に冷凍食品類が市販用・業務用ともに好調で前年同期比107.6%。チルド食品類はCVS等の取引拡大から105.4%。業態別売上高は初めて全ての項目で増収を達成。SMは低温食品と酒類で取引が増加し101.6%。CVSは取引の拡大と新規出店効果などから105.8%。メーカー・他はエム・シー・フーズの新規連結効果もあり196.7%。

セグメント別では加工食品がCVS・ドラッグストア等との取引伸長から増収増益。低温食品はCVS・ドラッグストア等との取引伸長から増収も、物流費の増加等から減益に。酒類は卸売・CVS等との取引伸長から増収増益。菓子はCVS等との取引伸長から増収増益だった。

上半期の平均ケース単価は加工食品が34円(1.55%)下落の2159円。冷凍食品は3482円(0.29%増)、酒類3425円(0.98%減)、菓子2188円(0.82%減)。森山社長は「二極化が確実に進んでいる」と指摘。

通期業績予想は据え置いた。売上高2兆5500億円(101.5%)、営業利益174億円(104.2%)、経常利益185億円(102.7%)、当期純利益115億円(106.5%)。森山社長は「上期は予算を上回ったが、物流費等コスト上昇が続いている。何が起こるか分からない」と不透明な先行きに慎重な姿勢。また「売上高は12月が勝負。その時点で改めて考える」とのスタンスを見せた。

さらに「経営方針2020」の実行状況の上期を評価。挑戦を支える体制づくりとなる「卸事業の営業体制の一本化」「商品開発・トレーディング事業の強化」「機能に特化した子会社戦略」は好調。前進を支える環境づくりとなる「物流コスト増加への打ち手」「AI・IoTによる生産性改革」は順調とした。下期は更なる成果獲得に向けて、スピードを上げて取り組む。

子会社6社の統合効果を創出。商品開発では12月にデリカと冷凍食品売場で展開できる「フローズンダイニング」を発売する。輸入商品では「バリラ」の販売先が順調に拡大。健康ブランド「からだシフト」は消費者キャンペーンや、人気インスタグラマーを起用したSNS発信に加え、来春たんぱく質をプラスする新シリーズを発売予定。エム・シー・フーズによる原料取引(主に酪農製品の拡大)、スペシャリストを起用した商品開発力を強化する。

業務用市場ではリクエ事業の2拠点目となる舞浜物流センターが9月に稼働。ホテル向け卸事業の酒類取り扱いにリクエの食材をプラス。ECサイト・ロコパンで様々なニーズを取り込む。物流面では製配販において協業を推進。また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)により年間2万時間の生産性改善を今年度中に達成できる見通しだ。

この他、今年相次いだ天災に対する考え方を示した。一つの事例として倉庫から商品が出荷できない状況が発生した。要因は停電と洪水だった。全国400カ所あるセンターでは外部電源に対応できる所は2〜3割に留まる。電源車の活用を含めて下期中に対策を進める。BCPの観点からも災害対策の訓練も常に行っている。さらに「水や缶詰、パックごはんなどの緊急物資は通常在庫を、少しずつ厚めにすることも業界全体で必要」との考えを示した。

また現在もJR山陽本線が止まっている。「モーダルシフトを進めてきただけに、トラック需要は更にひっ迫している」と語り、卸同士の協業やテスト稼働中のトラック予約システムの改善も含め業界全体での更なる取り組み強化を求めた。

基幹システム「MILAI」の構築状況については、「小売業と一緒に取り組んでいるが思いのほか苦労している」と本音を語り、「大きなソフトの導入は終えた。現在個別のソフト導入を進めており、2020年頃までにはある程度完了できる」との見通しを示し、メーカー・卸・小売間の在庫適正による最適化を目指す。

2018年11月12日付

-TOP NEWS,

Copyright© フードウイークリーWEB|週刊食品 , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.