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次世代型変革で再成長/大手CVS

投稿日:2018年10月22日

品質強化とデジタル戦略が争点

CVS大手3社の2019年2月期第2四半期の決算が出揃った。店舗機能の基礎固めの投資が進んだ分、利益面で若干のマイナス傾向が出たが、着実に次世代CVSへの土台が固まりつつある。サプライチェーン全体で見直し、消費者ニーズに合わせた品質強化や品揃えの充実。キャッシュレス対応などの決済手段の変革、顧客販売データ解析などを含めたデジタル戦略の大きく2点の争点が見えてきた。小売業全体ではDgSやDSの台頭をはじめ、いよいよSM・GMSでも変革への動きを活発化させている。消費税10%への引き上げが決まり、軽減税率への対応のほか、客数減少など多くの課題も山積する。

加盟店支援策噛み合う

セブン─イレブン・ジャパンは、特に加盟店支援の特別チャージ1%減額の影響でマイナス78億円、販管費は5.5%増加と減益要因が重なったが、既存店売上高の伸長と店舗数増加による収益増加が寄与し営業利益を32億円減にとどめた。

加盟店が廃棄ロスを気にせず、強気な発注ができる特別チャージ減額の断行は多方面への大きな波及効果が見込める。デイリー商品の昨年11月~今年8月直近までの納品金額は前年同月比8~10%増と高伸長。また同時に商品廃棄も今期3月以降は1~4%減となり「店舗のモチベーションと商品開発も好循環に入ってきた」(セブン&アイ・ホールディングス井阪隆一社長=写真)と上期の良好な販売状況を隠さない。セブンプレミアムで餃子や炒飯を導入した2008年を100とした場合、今上期の指数は536に拡大している。いつ行っても品揃えされている安心感はとりわけ有職・子育て主婦層には欠かせない。

また、新レイアウト導入の効果も大きい。カウンター商品やFFの強化、デイリー・チルド・冷凍食品の強化を掲げ、大幅に売り場を拡大。全国既存店平均と新レイアウト導入店舗の8月実績の比較では冷凍食品は平均111%だが、新レイアウトでは139.1%。麺類・その他では107.9%に対して112.2%。FFフライヤーは108.8%、111.6%。調理パンは105.1%、110.9%。デリカテッセンは106.0%、108.8%。生活デイリーは104.9%が108.6%。いずれの重点カテゴリーにおいても食の外部化ニーズへの対応の成果が表面化した。

今後の新レイアウト(F1)戦略は工事時の店舗休業の長さと高額な投資金額の問題を克服すべく、簡易な変更で対応可能な新タイプ(F2)を導入して転換をより加速する。2018年度計画は新店を含むこれまでのF1が1300、F2が700で累計2000店。その後も年3000店舗ペースで導入していき、2021年度では累計1万2010店舗での展開となる。

ファミリーマートは営業利益が大きく改善。ブランド転換店舗の利益増、商品力強化による粗利益率の改善などが寄与。収益面でも基盤整備を確実なものにした。

サークルK・サンクスからのブランド統合は、11月末で約5000店舗が完遂。累計4746店の実績では日販が50万9000円で110%、客数が825人で112%となった。さらに転換2年目の235店舗でも日販は102%と堅調。上期は高質で厳選した新規55店としつつ、閉店1575とビルド&スクラップ176を着実に進め、日販は4万7000円増の57万7000円。「転換店舗の売り上げ増が一番の要因で、店舗閉店との相乗効果が出た」(ユニー・ファミリーマートホールディングス髙柳浩二社長=写真)。

なお、ドンキホーテホールディングスとの実験3店舗は6~8月の平均で日販が前年(改装前)同期比130%、客数が110%と好調だ。

一方、消費増税に伴う軽減税率への対応については「おにぎりを1個は買って帰るが、もう1個食べて帰るとなると一つ一つ打ち込む必要が出てくる」(ユニー・ファミリーマートホールディングス中山勇副社長)と対応の難しさを吐露。店舗オペレーションなどの詳細は決まっておらず、現在詰めの段階にあると説明した。

ローソンの営業利益は、加盟店支援強化と出店増加の経費増、銀行開業など次世代システムへの投資が響き減益となった。しかし計画比では広告宣伝などの一部が下期にずれ込んで39億円のプラス。

上期は特に夕夜間の販売強化に注力。6~8月の客単価は5月の取り組み前と比べて2.5%増の107.5%。日販は3.0%増の103.1%と強化策が結実した。8月の既存店売上高は100.2%で、9月には102.1%と増加に転じた。

デジタル戦略ではスマホで買い物「ローソンフレッシュピック」は下期に展開を本格化。11月には1500店舗規模での展開となる。全国にある店舗と、スマートフォンの機能を掛け合わせて更なる利便性の向上を進める。また専用アプリでバーコード決済「ローソンスマホペイ」は、来年10月を目途に少なくとも1000店舗規模に導入予定。「2017、18年度は将来へ成長投資する助走期間で、19年度以降V字回復させる」(ローソン竹増貞信社長=写真)。

下期も夕夜間強化を継続。調理パン・ベーカリー、調理麺、おにぎりの定番商品を続々と一新。満足感をより高めるべく、デザートでは10年ぶりに生クリームを全面刷新する。店内キッチンの「まちかど厨房」は、今年度6000店舗まで拡大。また成城石井とのコラボ商品にもチャレンジする計画。

2018年10月22日付

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