盛り上る東京の新名所に
高島屋は9月25日、百貨店を核とした新たな都市型ショッピングセンター(SC)「日本橋髙島屋S.C.」を東京・日本橋に開業。115の専門店が出店する新館をはじめ、本館(百貨店・専門店)などを加えた4館体制のSCとして、近隣商圏のオフィスワーカーやファミリー層、国内外から訪れる旅行者など幅広い客層の獲得を目指す。くしくも26日には三越伊勢丹ホールディングスが3店舗の閉店を発表した。厳しい環境に置かれる百貨店業界において、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて盛り上がる東京駅すぐ側の新店が輝きを放つ。
「日本橋髙島屋S.C.」は百貨店建築として初めて国の重要文化財に指定された本館(地下2〜8階)をはじめ、2015年に開業したウォッチメゾンと今春先行開業した東館、そして今回オープンした新館を加えた全4館で構成され、売場面積は4館計で6万6000㎡。来春には本館・東館・新館の屋上で都内最大級の屋上庭園「日本橋グリーンテラス(仮称)」が完成する。
新館・地下1階は東京メトロ銀座線及び東西線日本橋駅に直結しアクセス面も充実。朝7時半から1階フロアを通り抜け地上に出ることが可能。地下1階と地上1階には7時30分に開店するベーカリーショップを含めた13店舗が出店し、食料品売場は21時まで営業(成城石井は23時まで)。さらに開業に向けたヒヤリング調査で要望の多かった、イートインスペース完備の飲食店を全15店舗展開する。近隣のオフィスワーカーの朝、昼、夕食やちょい飲み需要、家族や友人との食事まで、あらゆる食シーンに対応する。
このほか4階には近隣エリアに店舗数が少なく出店を希望する声が多数あった「スターバックス コーヒー」が出店した。飲食店以外にもフィットネスクラブ「ティップネス」の女性専用コンディショニング・ヨガスタジオ「lib‘ery」や、中川政七商店グループ運営の茶道教室・茶道具専門店「茶論(さろん)中川政七商店」など、同店に立ち寄るだけで気軽にコト体験ができるテナントも多数。新館、東館、本館のテナントの初年度売上高は200億円を計画する。
オープン初日のセレモニーでは、高島屋の木本茂社長や女優・モデルの杏らが出席。木本社長らとテープカットに臨んだ杏さんは「早朝からオープンしているお店もあり、出勤時に焼きたてのパンを食べられるのが羨ましい。伝統ある日本橋の町で新しい体験を楽しんでほしい」とコメント。
2018年10月1日付