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野菜の日でシーズンイン/即席シチュー

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今期は新商品に期待大きく!

今秋注目の新製品

8月も終盤に入り、スーパー猛暑からようやく解放される日が増えてきた。秋冬商戦に向けて鍋もの商戦の立ち上がりと同時に、シチューも需要期に向けて店頭展開がスタート。まずは8月31日「野菜の日」をフックにシーズン到来を消費者にアピールしていく。即席シチュー最大手のハウス食品を中心にエスビー食品、江崎グリコらが需要期に向けた新商品の発売やプロモーションを展開する。近年需要は厳しい展開が続いているが、今年はハウス食品とエスビー食品が意欲的な商品展開を見せている。引き続き課題は変わらない。子どものいる世帯を中心とした需要構造からの脱却だ。新たなコンセプトによる新商品も登場した今シーズン。キッカケを掴みたいところ。

即席シチューが需要期を迎えた。じゃがいもやにんじん、ブロッコリーなど野菜との親和性が強いメニューだけに、8月31日「野菜の日」を皮切りに店頭展開を開始。来年の3月頃までの秋冬商戦でどれだけ食卓に登場できるかがポイントとなる。同時期は鍋物との競合関係を強めているだけに、ハロウィン、クリスマスなど洋風メニューとの相性が良い催事も確実に押さえたい。

シチューは子どもの好きなメニューとあって、メインターゲット層は子どものいる家庭。しかし国内市場では少子高齢化が進むとともに、女性の社会進出を背景に食卓風景が変化。エスニック人気も含めたメニューの多様化も相まって、家庭におけるシチューの存在感はかつてほどの力がないのが現状。民間の市場データを見ても年々微減傾向を辿っているが、昨年は残暑が殆どなく秋商戦入りがスムーズだったことや葉物野菜の高騰がプラスに働き、概ね前年並み(約160億円)に止めた。
ただ大手3社の販売実績を振り返ると、ハウス食品で104.1%、エスビー食品は107.1%、江崎グリコも約105%と、久々に明るさを取り戻した。特に目立ったのは新商品の存在。ハウス食品「シチューオンライス」や、エスビー食品「とろっとワンプレート」が揃ってヒット。ごはんにかけて食べることを訴求した「シチューオンライス」と、ワンプレートを提案した「とろっとワンプレート」。いずれもシチューの食べ方に変化を付けて鮮度感を打ち出せたことが奏功した。

今年はこの流れを定着させたい。まずは市場で圧倒的なシェアを握るハウス食品は「シチューオンライス」の完全定着を狙う。同社は「カレーライス、ハヤシライスに次ぐ第3のライスメニューとして定着させたい」と期待し、豚肉で作る、焦がしバターのクリーミーなコクとほど良いカレーの味わいが特徴の「カレークリームソース」(8皿分/オープン価格)を新発売した。
同時にパッケージを刷新した既存2品は鶏肉、牛肉を使用するメニューとあり、トライアルのしやすさも好材料。秋口、ハロウィン、来春まで新しい広告展開と店頭・SNSプロモーションを実施。さらに個食需要への対応として電子レンジ加熱が可能なレトルトタイプ2品も発売した。
さらに子どものいない大人2人世帯(成熟世帯)をターゲットとした新商品「グランメゾン・シチュー」2品(クリーム・ビーフ/各4皿分、オープン価格)も新発売。子育てが終わり、シチューの食べ方が変わることに着目した。特に具材の変化がポイントで、にんじんやじゃがいもといった食材から、きのこやコーンの缶詰、海老などを使用する消費行動が垣間見られる。そこにパンを合わせることも増え、ワインと一緒に食卓に上ることも多い。そこで辿りついたのが〝具材を食べる洋風煮込みソース〟。素材の豊かな風味を生かす低温殺菌と静菌技術で実現する水系ペースト技術によるペーストルウタイプを開発した。
この他、マグカップで手軽にシチューを楽しむ「マグカップシチュー」3種(クリーム・コーンクリーム・ブラウン)を新発売。スープの飲用シーンでの楽しみ方を広げていく。

一方、エスビー食品も新しいアプローチで需要喚起を狙う。新商品「まるごとミルクのクリームシチュー」(8皿分/264円)は〝おいしさクリーミー新製法〟を採用し、牛乳を用意する必要がないのがポイント。近年の家庭内での牛乳消費量の減少に着目し、「シチューのためにわざわざ牛乳を用意するのは…」といった消費者の不満に応える。原料には北海道産生乳100%の生クリームとフランス産発酵バターを使用。さらにナツメッグ、ホワイトペッパー、セロリーシードなどスパイス&ハーブでクリーム感を引き立てる。調理もフライパンで10分と時短仕様。2皿分が4袋入りで使いやすさも魅力の一つ。
また、「とろっとワンプレート」には新商品を追加。シチューメニューではないが、煮込みメニューの新定番としての定着を図る。同社のシチュー商材で好調なのは「濃いシチュー」シリーズ。発売7年目の昨年も過去最高の売り上げを達成。今期もリニューアルを図り、ハロウィンでは期間限定パッケージ品を展開する。テレビCMも投下していく。さらに「とろけるシチュー」もリニューアルし全体での底上げを図る。

江崎グリコは新商品の発売はないが、「クレアおばさん」シリーズのパッケージに購入個数№1を表記。その存在感を店頭で訴求していく。またメインターゲットのファミリー向けには、デジタル絵本が必ずもらえるキャンペーンを実施し、販売の増加に繋げる。
当然、今年も秋冬の気温や生鮮相場との兼ね合いは必須条件だが、ロングセラーの「ハウス 北海道シチュー」「同 シチューミクス」をはじめ定番商品の露出と新商品による売り場の鮮度感向上が上手く行けば、市場は前年を超えるだけの材料は揃っており、今年の秋冬商戦は例年以上の期待が持てそうだ。

2018年8月27日付

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