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コンビニ大手3社 デジタル戦略が加速

投稿日:2018年4月16日

スマホアプリ、新POSレジ導入

業態の垣根を越えた競争が激化する中、2018年2月期でセブン─イレブン・ジャパンは7期連続の営業最高益を叩き出した。ここ数年、冷凍食品やチルドの惣菜関連を中心に抜本的な改革が本格化。積極的な大型投資で店舗フォーマットを拡充し、新型POSレジ、業務の効率化も図り人手不足への対応も万全の体制を敷く。今期の業態では働く女性や家事に時間を割けない人などへ、夕夜間の食卓応援カテゴリー商品が一層拡充される。また既存店客数の減少が続いているが、来店を促すべくスマホアプリをはじめ、自動釣り銭機付き新型POSレジの導入など、デジタル戦略がさらに本格化の様相を見せている。

セブン―イレブン・ジャパンは既存店売上高が100.6%。商品面ではおにぎり、麺類などの基本商品の積極的なリニューアルと品質の向上に邁進した。販売状況ではカウンターコーヒー「セブンカフェ」が新型マシンの導入などで引き続き販売数量が増加。また昨年発売10周年を迎えたセブンプレミアムの売り上げは14.8%増の1兆3200億円に達した。そのほか店舗面では、冷凍食品売り場を拡張するなどの新レイアウトを1300店(既存店350、新店950)に導入し約1万5000円もの日販の押し上げにつなげ、高い導入効果を示した。特に冷凍食品をはじめデイリー商品、カウンター商品の売り上げが伸長した。
粗利益率は0.1ポイント増の31.9%。出店は1554、閉店は716(うち立地移転など568、解約148)で838店の純増。
今期は新レイアウトの導入を加速し、さらに1700店(既存店600、新店1100)を計画。消費者ニーズを捉えた新商品を展開することで、さらなる売り上げ増加を狙う。セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長=写真=は「食卓応援カテゴリーのニーズが強い形で出てくる。新レイアウトは絶対に必要だという強い信念がある」と自信を覗かせる。
新商品の軸は冷凍食品で組み合わせ野菜、肉(IQF)、果実のほか、簡易惣菜、米飯や麺。チルド系ではサラダの長鮮度化を実現。出荷から製造まで4℃で管理し販売鮮度を従来から1日増加の約2日半へと延長させた。先行販売エリアでは販売が約2割増となり、廃棄ロスも約2割改善した。また惣菜でも鮮度期間延長を実現。調理工程を見直すことで1日半から2日半に。6月から北海道を除く1万9000店舗で展開する。常温で販売する焼き鳥の取り扱いにも着手。8月までに8500店舗、今年度中には全店へ拡大。その他、「セブンプレミアム」は生鮮分野への展開など積極的な品質強化を継続して106.8%を見込む。
19年2月期はチェーン全店売上高104.2%、営業利益101.0%。既存店売上高は101.5%、粗利益率は0.2ポイント増の32.1の計画。出店1500、閉店800で700店の純増を計画。国内CVSの設備投資額は119.4%の1675億円。

ファミリーマートは既存店売上高が94.6%。粗利益率は0.2ポイント増の30.9%。サークルKサンクス(CKS)からFMへの転換店は今期末までで3816店が完了。CKSからの転換店舗の日販は転換前に比べて111%の51万3000円。客数は112%の829人。
今期は店舗基盤、商品力、店舗オペレーションの3つを強化軸に据えた。今期中に新コーヒーマシンを5400台導入し、競争力のある商品を提供。またオペレーション面では検品レス、新型什器、セルフレジなどを導入し、作業時間を3.5時間分短縮。
ユニー・ファミリーマートホールディングスの高柳浩二社長=写真=は「いよいよ内部固めから外への攻めに転じる」と投資拡大への意欲をにじませた。またファミリーマートの澤田貴司社長は「新店を数多く出すより、しっかりとしたB&S(ビルド&スクラップ)が効果的」と今後の店づくりへの方針を示した。
19年2月期はチェーン全店売上高が99.5%、事業利益は127.4%の計画。既存店売上高は101.2%。粗利益率は0.2ポイント増の31.1%。出店は600、閉店は2051(うち単純閉店741、B&S312、転換998)。CKSの転換店は1054店で11月までに目標の5000店舗を完遂。総じて406店の純減を計画。CVSの設備投資額は、前期と比べて110億円増の1270億円。うち店舗面へは倍増の約650億円を充てる。

ローソンは既存店売上高が99.9%。日配、冷凍食品ほか、GODIVA社とのデザート共同開発商品が伸長した。粗利益率は0.1ポイント減の31.3%。出店は1250、閉店は369(うち転換89)で881店の純増。デジタル関連、銀行開業準備、加盟店支援など、次世代コンビニに向けた投資を積極的に実行した。
今期は1000日全員実行プロジェクトの最終年度として「夕夜間強化生活支援強化」を徹底し変革に挑戦。ローソン型の次世代CVSモデルを構築する。竹増貞信社長=写真=は「朝昼の商売をしっかりと守り、夕夜間に軸足を移す。そこで得意なFFを強化し取り組みが日常化するまでやめない。16時以降の売り場を変える」と力を込めた。
加盟店支援強化も推進。なかでも「ローソンフレッシュ ピック」は店舗にはない生鮮食品、ミールキットなどをスマホで注文し店舗で受け取れるサービス。200店舗でテスト展開中。当日朝8時までに予約すれば店舗条件によるが最速で午後(3便配送)には指定店舗で受け取れる。
19年2月期はチェーン全店売上高が108.5%、営業利益が87.2%を見込む。既存店売上高は101.0%、粗利益率は0.1ポイント増の31.4%。出店は1200、閉店は400、800店の純増を計画。

2018年4月16日付

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