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関西トピックス 環境

海洋プラスチックごみ問題でフォーラム/大阪産業創造館

投稿日:2019年7月10日

大阪ではブルー・オーシャン・ビジョン

容器包装プラスチックの現状を紹介する田代調査官

海洋プラスチックごみ問題をテーマにした「ものづくりSDGsフォーラム」が大阪産業創造館(主催)で7月9日に開催され、製造業関係者など約240人が参加した。

プラスチック問題の現状について、環境省近畿地方環境事務所資源循環課の田代忠彦首席廃棄物対策等調査官が解説。先般のG20大阪サミットで合意した2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を紹介。世界における1人当たりのプラスチック容器包装の廃棄量は日本がアメリカに次ぐ世界第2位であること、プラスチックごみによる海洋汚染の現況なども説明された。

冨樫ジェネラルマネージャー

改善への取り組みとして、これまでの廃プラスチック輸出から転換し、国内で回収・原材料化し循環させる方針や代替素材への転換、レジ袋有料化などのリデュースの取り組み、ごみ処理支援策などの活動を紹介。また政府が策定したプラスチック資源循環戦略にもふれた。基本原則は「3R+Renewable」で、30年までにワンウェイプラスチックを累積25%排出抑制すること、容器包装の6割をリユース・リサイクルすること、再生利用を倍増しバイオマスプラスチックを約200万t導入することなどとした。

プラスチックごみの海洋汚染の状況

4者一体のエフピコ方式のリサイクル

続く企業の事例紹介として、エフピコの冨樫英治環境対策室ジェネラルマネージャーが「強い危機意識による企業防衛のため、国や業界に先駆けリサイクルに取り組んできた」と、リデュース・リサイクルへの取り組みを紹介。それによると20年までに13年度比で5%の容器軽量化・薄肉化を目指し、約45%のロースタック化で在庫スペースや収納場所、運送費の改善などを進める。さらに4者(消費者・小売店・包材問屋・エフピコ)によるトレーtoトレーの循環型リサイクルや、PETボトルリサイクルの取り組みなども紹介され、参加者からの関心を集めていた。

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